「ロックスプリングの保安官(71)」

LO SCERIFFO DI ROCK SPRING(伊)「ロックスプリングの保安官」、SHERIFF OF ROCK SPRING(英)「ロックスプリングの保安官」劇場未公開

カテゴリー( Richard Harrison)

監督アンソニー・グリーン(マリオ・サバティーニ)、脚本エリド・ソレンティーノ、ジャンニ・ルイジ、撮影ジャンニ・ラファルディ、音楽フェリチ・デ・ステファーノ、出演リチャード・ハリスン、ドナルド・オブライエン、マリア・モ−ガン、セルソ・ファリア、エンリコ・マネラ

マカロニウエスタンの中には、情無用の男の世界を描くという原則から外れたコメディや米国製メロドラマ風の作品も多く存在するが、本作も非情、残酷な描写を抑えた家族で鑑賞できる(?)緩いタイプの作品。

選挙で選ばれた子供が8日間の保安官役を務めるという平和な恒例行事が行われている西部の町に、脱獄囚バート(エンリコ・マネラ)が逃げ込んでくる。バートはジャック・ジョーンズ(ドナルド・オブライエン)農場の娘デニアを誘拐して逃走する。そのことを知った子供保安官候補の女の子シェリーは大人たちへ協力しようとするがなかなか彼女の訴えは受け入れられない。なぜなら、子供たちが危険だという理由以上に、町ではプロテスタントとモルモン教徒の間で対立が生じており、誘拐されたデニアは、少数派のモルモン教徒の娘だったからである。

煮え切らない大人たちの対応に愛想をつかしたシェリーは子供たちの仲間を集めてデニアの救出に乗り出す。しかし、悪党バートの手によって危機に陥った子供たちをハンター保安官(リチャード・ハリスン)が救い、バートは逮捕される。大人たちは宗教的な対立など関係ない子供たちの純粋さに心うたれ、協力して町を再建することを子供たちに約束してハッピーエンド。

プロテスタントとモルモン教の宗教対立を絡ませているところがイタリア製らしい特徴といえるだろう。人も死なず、撃ち合いもないという稀有な内容を無視したように、ステファーノの音楽はトランペットによる純粋なマカロニ節になっているのがおかしい。