「キングと呼ばれた男(71)」

LO CHIAMAVANO KING(伊)「キングと呼ばれた男」、HIS NAME WAS KING(英)「キングと呼ばれた男」、劇場未公開、DVD公開題名「キングと呼ばれた男」

カテゴリー(Richard Harrison)

監督ドン・レイノルズ、脚本レナート・サビーノ、撮影グリエルモ・マンコーリ、音楽ルイス・エンリケス・バカロフ、出演リチャード・ハリスン、クラウス・キンスキー、アンナ・パスキン、マルコ・ザネリ、アラン・コリンズ、バジリ・カラス、

“キング”というあだ名をもつ賞金稼ぎジョン・マーレイは、メキシコの山賊へ武器の密輸を企てる悪名高きベンソン三兄弟を狙っていた。しかし、ベンソン兄弟は、結婚したばかりのマーレイの弟夫婦を襲い、弟を殴り倒したうえ妻キャロル(アンナ・パスキン)に暴行する。激しく殴られた弟はそのまま息を引き取ってしまう。弟の復讐のために旅立ったマーレイは、メキシコ山賊のボス(マルコ・ザネリ)の本拠地に潜入し、ベンソン兄弟が奪った武器がそこにあることを発見する。

一度は山賊に捕らえられるものの、脱出に成功したマーレイは、武器庫を爆破し、軍と協力して山賊一味とベンソン兄弟の二人までを倒す。しかし、兄弟の一人を取り逃がしてしまい、後を追おうとしたマーレイは、なんと軍から拘束されてしまう。軍の諜報員コリンズ(アラン・コリンズ)の差し金だった。コリンズ諜報員はベンソン兄弟を裏で操る黒幕をあぶりだすためにベンソンを泳がせたのだ。真の黒幕は、マーレイの親友であるブライアン保安官(クラウス・キンスキー)であった。右腕を負傷して左腕しか使えないマーレイだったが、ブライアンに最後の決闘を挑み、左手で拳銃を抜いてブライアンを倒す。

やたら善人面をして登場するキンスキーだが、最後に真の黒幕がクラウス・キンスキーであったと暴露されても、あまりに当然で意外性がないのは、いたしかたないところか。また、バジリ・カラスが保安官助手として登場しているが、なんのためにこのような役柄が必要なのか分からない。マーレイを目の敵のように追及するコリンズが、実は真犯人を見つけるため、マーレイを利 用していただけで、突然味方に転じるラストにも無理がある。

ストーリー的には首をひねらざるを得ない箇所も多いが、見どころは、例によってくちひげをたくわえたハリスンの撃ち合いの場面。弾丸が空になったライフルを相手に手渡しその隙にファニングを見せるなど格好のよいガンプレイで活躍する。またルイス・エンリケス・バカロフの手による主題歌ものりがよくマカロニウエスタンの雰囲気をしっかりと伝えてくれる。