「必殺のプロガンマン(66)」

EL ROJO(伊)「エル・ロホ」、ROJO(英)「エル・ロホ」劇場公開作品

カテゴリー(Richard Harrison)

監督レオ・コールマン(レオポルド・サボーナ)脚本ロベルト・アモローソ、マイク・ミッチェル、ビル・コールマン、レイト・ファーニン、撮影アルド・ジョルダーニ、音楽ベネデット・ギリア、出演リチャード・ハリスン、ニエベス・ナバロ、ピエル・ルッリ、ミルコ・エリス、フランコ・レッセル、アンジェロ・ボスカリオル、アンドリュー・レイ

髭面のリチャード・ハリスンがクールな魅力を発揮するガンマン、エル・ロホを演じる。金鉱を手に入れ移住してきたソレンソン一家が、何者かに襲われて、皆殺しにされたばかりでなく土地の権利書まで奪われる。数年後、町にエル・ロホ(リチャード・ハリスン)と名乗る流れ者が現れる。町ではラスキー(ピエロ・ルッリ)、ナバロ(ミルコ・エリス)、ウオレス(フランコ・レッセル)、オルテガ(アンドリュー・レイ)ら4人の名士が町の功労者として表彰されている最中だった。そんな中、4人を脅迫する矢文が撃ち込まれ、4人は一人一人、復讐者の手によって消されていく。エル・ロホの正体は、ドナルド・ソレンセンという殺された一家の身内だった。従軍し ていて一家の西部移住に同行できなかった彼が、真犯人である4人組に復讐していたのである。

移住してきた一家を伺うインディアンの姿と一家が次々に弓矢で殺されていくシーンで構成されているため。当然、襲撃者はインディアンという意識で観ていくことになるのだが、なぜか登場する主人公はインディアンには目もくれず、町の4人の有力者につきまとって一人一人を倒して行くという展開になる。実は冒頭に登場したインディアンは、4人組が、弓を使って一家を殺す様子を伺っていただけという真相が最後に明らかにされるという趣向だ。しかし、あたかもインディアンが一家を殺すような撮影の仕方がなされていて真相をにおわすヒントすら与え られていないのだから、映画の作法として、これはルール違反であろう。

主人公のエル・ロホはいつもおやつ(?)の氷砂糖をなめていたり、酒場で働く女性の似顔絵をさらさらとクロッキーして見せたり、となかなか個性的。加えて、オルテガが雇い入れる殺し屋ブブラック・バート(アンジェロ・ボスカリオル)が顔の半面を火傷のケロイドに覆われており、そこをマスクで覆って不気味な雰囲気を出しているのはなかなか良い。ただこのブラック・バート、ロホに覆面を貸して変装させるために登場するだけで、結局存在する意味をほとんどなさない。

期待された主人公との決闘も無いままで、エンドタイトルとなる。さらにラストのガンファイトも、ダイナマイトで吹き飛ばしてあっという間に皆殺しというあっけなさ。前半の雰囲気が良かっただけに結末のつけ方が大変残念だった。ただし、ベネデット・ギリアの音楽はさすがに独特の雰囲気を持った名曲だ。