「皆殺しの用心棒(68)」

UNO DOPO L’ALTRO(伊)「次から次に」、ONE AFTER ANOTHER(英)「次から次に」劇場未公開、TV/DVD公開題名「皆殺しの用心棒」

カテゴリー(Richard Harrison)

監督ニック・ハワード、脚本ニック・ハワード 、カルロス・ロドリゲス、サイモン・オニール、アリアーノ・デ・ロボ、撮影マリオ・パチェコ・デウーサ、音楽フレッド・ボングスト、出演リチャード・ハリスン、パメラ・チューダー、ホセ・ボダロ、ポール・スティーブンス、ホセ・マヌエル・マルティン、ヒューゴ・ブランコ

日本で紹介されたリチャード・ハリスン主演の作品の中ではTV公開され、のちにDVD化された本作品が最も楽しめた。なによりもヒーローのファッションと個性が秀逸。マント様のインバネスコートにリボンタイ。金髪の整ったヘアスタイルに金縁のメガネという独特のスタイル。おまけに、メガネを割られてもマントの中にはスペアがいくつも用意されているというおまけつき。ハリスンは日常生活でもメガネを使用しているのであろうが、彼の細く鋭い目付きにこのメガネが実に良く似合っていた。数あるマカロニヒーローの中でもメガネを常用している主人公は、本作のヒーロー、スタンだけである。このコートにネクタイのスタイルはリーバン・クリーフがお得意とするファッションだがハリスンもピタリとはまっていた。

山賊エスパルテロ(ホセ・マヌエル・マルティン)に脅され、強盗の手引きを依頼された銀行頭取のジェファーソン(ホセ・ボダロ)だったが、ジェファーソンは、自らの手下グレン(ポール・スティーブンス)らを使って銀行を襲わせ、エスパルテロ一味にその罪を着せるという真の悪党であった。そんな町にふらりと現れた謎のガンマン、スタンは、紳士然とした服装にメガネというスタイルだがすさまじい早撃ち。ジェファーソン一味は、銀行強盗の巻き添えを食って殺された銀行員ロスの兄弟だと推測し、スタンにエスパロテロ一味襲撃の証人ミゲル(ヒューゴ・ブランコ)を連れてくることを依頼する。スタンは、ジェファーソンとエスパルテロの間を立ちまわりながら、真犯人ジェファーソンの悪事を暴く。

面白いのは、ラストのつむじ風が吹きすさぶなかでの撃ち合いの場面。様々な方法でスタンはジェファーソンの手下たちを原題通り次から次に倒していくが、背後からの投げナイフで肩を刺され大ピンチ。形勢逆転にほくそ笑むジェファーソン。しかし、スタンは自らに突き刺さったナイフを逆に投げ返して決着をつける。さらには、濡れ衣を着せられていたと思われたエスパルテロが裏切って金を持ち逃げしたり、スタンの仇討ちは、うそで金目当ての活躍だったということが判明したりと、こちらも原題通り次から次にどんでん返しが用意されている。随所に面白いアイデアを盛りこみ楽しませてくれたマカロニウエスタンの快作だ。