「すべてをまき上げる野郎トレセッタ(74)」

DI TRESSETTE C’E NE UNO…TUTTI GLI ALTRI SON NESSUNO(伊) 「すべてをまき上げる野郎トレセッタ」 DICK LUFT IN SACRAMENTO(英)「サクラメントのディック・リフト」劇場未公開

カテゴリー(George Hilton)

監督アンソニー・アスコット、脚本アンソニー・アスコット、ジョバンニ・シモネッリ、撮影エミリオ・フォレスコット、音楽アレクサンドロ・アレクサンドローニ、出演ジョージ・ヒルトン、トニー・ノートン、クリス・ヒュエルタ、ネロ・パゾフィーニ、リカルド・ガローネ、

ジョージ・ヒルトンが、ハレルヤのスタイルそのままで登場、アスコットが監督したトレセッタシリーズの2作目。「荒野の無頼漢(71)」の半分くらいの面白さは期待したいところだが、今回も完全な“はずれ”。

凶悪なギャング、フリスコ・ジョー(リカルド・ガローネ)が銀行から奪った金を取り戻すことを請け負った主人公トレセッタこと、トリッキー・ディッキー(ジョージ・ヒルトン)と太った相棒のパコ(クリス・ヒュエルタ)の相変わらずの珍道中ものだが、精神病院を舞台にした無意味なドタバタや緊迫感のない殴り合いシーンが延々と続くだけの駄作だ。精神病院の描写はギャグというにもおそまつで不愉快な印象しか受けない。後半登場するKKKのエピソードも取ってつけたようで全く面白くない。前回と同じく、いじめられるためだけに登場する黒ずくめのガンマン(トニー・ノートン)の扱いも相変わらずのおそまつの一言、こんな作品が、シリーズとして続けて作られたということが信じられない。

ただし、音楽担当のアレクサンドローニはモリコーネの音楽のコーラスを率いていた人だけに、彼が作曲した口笛を基調にした流麗な音楽だけが収穫というところ。蛇足だが、オープニングに登場した男が、フライパンで煮込んだ豆に、弾丸の火薬を振りかける場面がある。これは、「明日に向かって撃て」の中で、「スパイスがないときは、弾丸の火薬をふりかけてみろ、結構な薬味になるぞ。」というセリフを実践したものらしい。