「北から来た男キトッシュ(67)」

2021-02-28

KITOSH,L’UOMO CHE DAL NORD(伊)「北から来た男キトッシュ」、KITOSCH,THE MAN WHO CAME FROM THE NORTH(英)「北から来た男キトッシュ」劇場未公開

カテゴリー(George Hilton)

監督ジョセフ・マービン(ホセ・ルイス・メリノ)、脚本ジョセフ・マービン、撮影ファウスト・ロッシ、音楽フランチェスコ・ラバニーノ、出演ジョージ・ヒルトン、クリスタ・ネル、ピエロ・ルッリ、グスタボ・ロホ、リカルド・パラシオス、ルイス・バーブー

ナンド・チチェロ監督による、ジョージ・ヒルトンの主演作品「IL TEMPO DEGLI AVVOLTOI(67)」と同じく、プレイボーイのガンマン、キトッシュが活躍する続編。今回ヒルトンが演じるキトッシュは、カナダ騎馬警官隊のベーカー少佐(ピエロ・ルッリ)に成りすまして50万ドルもの金の延べ棒を輸送する任務を受ける。

延べ棒を5つの棺桶に分けて隠し、5人の未亡人役の女性と共に葬送の一団にカモフラージュして目的の砦に着くが、砦は、裏切った悪党どもの手で全滅させられていた。砦は裏切り者達にそそのかされたインディアンの大群によって取り囲まれる。限られた人数で砦を守るキトッシュたちの決死の攻防戦が開始された。緊迫感あふれるスケールの大きな作品を予想させるが、戦いの最中にやたらと軽口や冗談を言い合って、いたってのんびりした雰囲気。ダイナマイトでインディアンたちが吹っ飛ぶ様を見て大笑いする節操のなさだ。そのため、アクションに全く緊張感が生まれない。結局は騎馬警官隊が応援に駆けつけてめでたしとなる。

インディアンが襲撃するシーンや騎馬警官隊が現れるシーンなどは大勢のエキストラをつかってのスペクタクルに仕上がっているが、これらのシーンは「DJANGO NON PERDONA(67)」のシーンをそのまま借用している。しかし、「DJANGO NON PERDONA」そのものも、どこまでがオリジナルかはっきりしない部分もあり、真相は分からない。しかし集団対集団の戦いを描くため主人公のカッコイイアクションは希薄になり、マカロニウエスタンの本質的な面白さは無くなってしまっている。スペクタクルアクションはマカロニには不似合いだということを証明する一編だ。