「俺はサルタナ、銃と棺桶の交換(72)」

2020-04-15

VENDI PISTOLE PER COMPRARE COFANI(伊)「銃を捨てて棺桶を用意しろ」、I AM SARTANA,TRADE YOUR GUNS FOR A COFFIN(英)「俺はサルタナ、銃を捨てて棺桶を用意しろ 」劇場未公開、DVD公開題名「俺はサルタナ、銃と棺桶の交換」

カテゴリー(George Hilton)

監督アンソニー・アスコット、脚本ジョバンニ・シモネッリ、アンソニー・アスコット、撮影ステルビオ・マッシ、音楽フランチェスコ・デ・マージ、出演ジョージ・ヒルトン、チャールズ・サウスウッド、フランコ・ファンタジア、ピーター・カーター、リック・ボイド、ネロ・パゾフィーニ、ピエロ・ルッリ、カルロ・ガッディ、

第4作目までは、ジョン・ガルゴが演じたサルタナを似たようなキャラクターをもつジョージ・ヒルトンが演じた。本来ガルゴ主演で5作目も準備されていたのだが、イメージチェンジのため、ガルゴがサルタナ役を降り、代わってヒルトンに白羽の矢が立ったというもの。サルタナを題名に持つ作品は数多いが、正統なサルタナものはガルゴの4作品に本作品を加えた5作品である。マカロニに関してはベテランのキャストとスタッフの手によるものだけに面白さと格好良さは折り紙付き。ガルゴが活用していた4連発の小型拳銃も大いに活躍する。

それに加えてハレルヤものの流れをくむヒルトンのサルタナだけにユーモアもたっぷり、パンに拳銃を仕込んだ“サンドイッチガン”なる新兵器も登場する。今回は賞金稼ぎのサルタナが、メキシコ山賊や駅馬車強盗と戦いながら悪徳銀行家の悪事を暴く。アクションのつるべうちだけにストーリーとともにヒルトンの格好よさを楽しみたい。

金を輸送する馬車が強盗に襲われる場面に偶然出くわしたサルタナは、馬車に積んであった荷物が金ではなく砂の袋であることを発見する。金儲けの匂いを嗅ぎつけたサルタナは、馬車を襲った犯人であるメキシコ山賊マンタス(ネロ・パゾフィーニ)一味が根城にしている村に潜入して、彼らが銀行家スペンサー(ピエロ・ルッリ)と裏で手を組んでいたことを突き止める。銀行から輸送される馬車をマンタス一味に襲わせてスペンサーは、その金をマンタスと山分けにしていたのだ。

そんなところへ、紳士然とした凄腕ガンマン、サバタ(チャールズ・サウスウッド)が割り込んでくる。真っ白なスーツに日傘を差し、独自のメアズレッグを操るサバタは、なかなか個性的なガンマン。スペンサーの輸送する馬車の護衛を買って出たサルタナとサバタの申し出をスペンサーは承諾する。二人をマンタス一味と戦わせてその間にすべての金を持ち逃げする腹を決めたからだ。しかし、そのことに気づいたマンタスは、スペンサーを殺してまんまと金を奪い去る。マンタスから裏切られ輸送馬車を襲ったマンタスの手下たちは、サバタに始末され、マンタスもサルタナが片付ける。

しかし、これでは終わらない、ラストでは金を巡ってサルタナ対サバタという対決。落ちている装填済みライフルの引き金を投げナイフで動かし弾丸を発射するという新手のアイデアで決着が着く。と思わせておいて、実はサルタナとサバタは最初からグルになっていて、最後には2人で金をせしめて去っていく。酒場の女店主トリキシー(エリカ・ブランク)が金の独り占めを目論んでいることに気づいた二人組が、トリキシーの前で一芝居うったというのが真相だった。

この「荒野の無頼漢」と同様な意外性のある展開をみても本作は、サルタナものというより、アレルヤの流れを引いていることの証といえる。日本でDVD化された題名は「銃と棺桶の交換」とされているが、ここは「銃をもっていても無駄だ、お前に必要なのは棺桶だ」的な意味だろう。