「白昼の列車強盗団(67)」

UN TRENO PER DURANGO(伊) 「デュランゴ行きの汽車」, TRAIN FOR DURANGO(英)「デュランゴ行きの汽車」劇場未公開、TV/DVD公開題名「白昼の列車強盗団」

カテゴリー(Anthony Steffen)

監督ウイリアム・ホーキンス(マリオ・カイアーノ)、脚本マリオ・カイアーノ、ドウッチョ・テッサリ、撮影エンゾ・バルボーニ、音楽カルロ・リスティケリ、出演アンソニー・ステファン、エンリコ・マリア・サレルノ、マーク・ダモン、ドミニク・ボシェロ、ロベルト・カマルディエル、アルド・サムブレル、マヌエル・サルソ

マカロニになじみの俳優達がずらりと顔を並べた、なかなか期待できそうな作品だが、これが見てがっかり。コメディ仕立てで、髭なしのステファン演じる情けない主人公が、ただおたおたするだけの話だ。

一獲千金を夢見るグリンゴとルーカ(アンソニー・ステファン、エンリコ・マリア・サレルノ)のコンビは、馬も銃もすべて売り払ってデュランゴ行きの汽車の切符を買う。そこへ襲ってきたのが革命軍を名乗る山賊一味。そんな中で二人は、死んだ男の懐に金庫の鍵を見つける。山賊一味の後をつけ、捕らわれた女性エレーヌ(ドミニク・ボシェロ)の救出と金の奪回を画策するまではよかったが、お人よしの二人組は、のこのこと山賊のボス(ホセ・ボダロ)の元に交渉に行き、鍵を持っていることを伝えてしまう。そのため、あっさりと捕らえられた二人は、山賊の拷問を受ける羽目に陥るのだった。ただし、このシーンは、首だけを出して地面に埋められた二人の間を山賊たちの馬が駆け回るというもの。実際にステファンとサレルノが埋められており、大変危険な場面を演じる二人の役者根性には頭が下がる。

そんな二人をマシンガンの連射で救ったのは、彼らの前に度々現れては何かとちょっかいを出していたカンカン帽にちょび髭のキザな紳士ブラウン(マーク・ダモン)だった。その後、鍵なしで何とか金庫を開けようとする山賊たちの四苦八苦がコメディタッチで描かれる場面が中心になり、結局エレーヌの口車に乗せられた山賊たちは二手に分かれて同士討ち。二人組は、何にもしないうちに金とエレーヌを手に入れることに成功する。

ほっとしたのもつかの間、初めからグルだったブラウンとエレーヌに金をさらわれ、荒野に置き去りにされてしまうラスト。決闘かというところで両名が銃を捨てて手を挙げるシーンに見られるようにステファンがほとんど銃を撃たない。チッチョとフランコものの主人公二人をステファンとサレルノが演じたようなもので、それぞれの役柄が全く不似合い。すべてを無くしてしまったステファンが情けない顔で石をなげつけながら、からかうサレルノを追いかけるラストがこの映画の雰囲気を集約している。