「彼の名は復讐を叫ぶ(69)」

IL SUO NOME GRIDAVA VENDETTA(伊)「彼の名は復讐を叫ぶ」、MAN WHO CRIED FOR REVENGE(英)「復讐を叫ぶ男」劇場未公開

カテゴリー(Anthony Steffen)

監督ウイリアム・ホーキンス(マリオ・カイアーノ)、脚本マリオ・カイアーノ、アントニオ・デテッフェ(アンソニー・ステファン)撮影エンゾ・バルボーニ、音楽ロビー・ポイテビン、出演アンソニー・ステファン、ウイリアム・バーガー、ロバート・ハンダー、イブリン・スチュワート、ジャン・ルイス、マリオ・ブレガ、ラフ・バルダサーレ

日本では、70年代にロビー・ポイテビン作曲によるテーマ曲のみが「復讐無頼」という題名で紹介されたことがあったが、詳細については不明とされていたのがこの作品。ステファンをはじめとしてマカロニにはなじみ深い顔が揃っている。

記憶を喪失し浮浪者となっていたデイビー・フラナガン(アンソニー・ステファン)は事情を把握できないまま賞金稼ぎから付け回される。危機に陥ったとき彼は無意識のうちに手練の拳銃の腕を発揮していた。記憶を失ったまま自らの記憶を取り戻す旅に出たデイビーの元にかつての友人と名乗るサム・ケロッグ判事(ウイリアム・バーガー)が近づいてくる。彼の記憶を奪ったのは、クレイ・ハケット(ロバート・ハンダー)というギャングのボスだという。真相を探るべく、デイビーは、宿敵(マリオ・ブレガ)から狙撃されようとしていたクレイの危機を救って一味に潜り込む。そこで出会ったクレイの情婦リサ(イブリン・スチュワート)に既視感を覚えるデイビー。軍人時代、デイビーは裏切り将校から罪を着せられた上に重傷を負わされ、妻リサもクレイに奪われていたのだった。しかし、真の裏切り者はクレイを陰で操っていたケロッグ判事だった。なぐられたショックで過去の記憶を取り戻したクレイは、復讐のため、そして捕らわれた妻のためクレイとケロッグ判事一味との対決に挑む。

ストーリーは単純、後半のほとんどが撃ち合いのシーンで構成されている。悪役を演じたウイリアム・バーガーはステファンが物語を単純化して底の浅いものにしてしまったと、嘆いていたようだが、単純な撃ち合いと分かり易いストーリーというのもマカロニの魅力の一つ。酒場のテーブルの上をころがりながら倒れたテーブルの陰から連射するガンプレイをはじめとする、撃ち合いにつぐ撃ち合い、軽快で雰囲気を盛り上げる音楽、マカロニはこうでなくてはならないというお手本のような作品だ。