「100発100中のガンマン、シャンゴ(69)」

SHANGO,LA PISTOLA INFALLIBILE(伊)「100発100中のガンマン、シャンゴ」、SHANGO(英)「シャンゴ」劇場未公開

カテゴリー(Anthony Steffen)

監督エドワード・G・ミューラー(エドワルド・ムラジリア)、脚本アントニオ・デ・テッフェ、エドワード・G・ミューラー 、撮影ギノ・サンティーニ、音楽ジャンフランコ・デ・ステファーノ、出演アンソニー・ステファン、エドワルド・ファハルド、モーリス・ピノ(モンティ・グリーウッド)

アンソニー・ステファンがアントニオ・デ・テッフェの本名で脚本にも参加しているステファンマカロニのひとつ。南軍少佐のドロスター(エドワルド・ファハルド)率いる南軍兵は、メキシコ山賊マルティネス(モーリス・ピノ)の一味と共謀してメキシコの小さな村を支配下に入れていた。ところが南北戦争も終結し南軍の敗北が知らされることになったため彼らは村に入ろうとした邪魔な北軍を待ち伏せして皆殺しを図る。記憶を失いながらもなんとか一人生き残った北軍のシャンゴ(アンソニー・ステファン)は、村の長フェルナンデス(アッテリオ・ドッテシオ)に救われた。村人の世話で記憶を取り戻したシャンゴは、フェルナンデスらとともに支配者に立ち向かう。

シャンゴに率いられた村人の反撃に怒り狂ったマルティネスは、村の女たちを生き埋めにした状態で火を放とうとする暴挙に出るが、シャンゴを差し出すと見せてその縄をほどけるように細工していたフェルナンデスの奇策で一味は一掃される。形勢不利と見たドロスターたちは、一旦は村を出るのだが、歓喜の祭りが催されている最中に舞い戻り、シャンゴを差し出すように村人を脅す。自ら投降しようとするシャンゴを庇って次々と村人が犠牲になる中、シャンゴの早撃ちが火を吐き、ついにドロスターを倒す。しかし、シャンゴの周囲には敵味方すべてが息絶え、死の静寂が漂うばかりであった。

ジャンゴの亜流マカロニ数ある中でシャンゴという題名は失笑もの。監督のムラジリアが告白しているが、本作は、5週間で仕上げる予定だったにもかかわらず、予算が底をつき3週間で切り上げてしまったという経緯を持つ。そのため、セットを必要としない屋外でほとんどの場面が撮影されている。こうした経緯を見ただけでも、鑑賞に値しない低レベル作品かと思えるのだが、そこは、さすがにステファン作品、ガンプレイだけは豊富に準備されている。ポンチョとソンブレロで山賊の中に紛れ込み、ファニングで敵を倒したり、穀物の袋の中から連射したりと工夫を凝らした撃ち合いが見られるのはうれしい。

低予算がもたらす、寒々とした風景が逆に本作独特の雰囲気を醸し出している。ジャンフランコ・デ・ステファーノの音楽も、ちょっと変わった雰囲気で耳に残る。