「復讐のガンマン・ジャンゴ(71)」

VUVA DJANGO(伊)「ジャンゴ万歳」、 MAN CALLED DJANGO(英)「ジャンゴと呼ばれた男」劇場未公開、TV/DVD公開題名「復讐のガンマン・ジャンゴ」

カテゴリー( Anthony Steffen)

監督エドワード・G・ミューラー、脚本ニノ・ストレーサ、撮影マルセロ・マスシオッティ、音楽ピエロ・ウミリアーニ、出演アンソニー・ステファン、ステリオ・カンデーリ、クラウコ・オノラート、リカルド・ピッツティ、クリス・アブラム、エスメラルダ・バロス、シモーヌ・ブランデル、ドナト・カステラネッタ

マカロニの傑作2本をミックスしたような題名がつけられたTV公開作品だが、後期のステファン主演作品には快作が多いという通例に漏れず。本作品も工夫を凝らしたガンプレイが大いに楽しめる代表的ステファンの主演作品。

留守中をならず者に襲われ、妻を殺されたガンマンのジャンゴ(アンソニー・ステファン)は犯人の一味を知っているお尋ね者のメキシコ人カランザ(グラウコ・オノラート)を縛り首寸前に助け出し、妻の命を奪った連中の名前を聞き出す。憎い仇は、無法者集団のボス、ジェフ(ステリオ・カンデーリ)、武器商人トンプソン(リカルド・ピッツティ)、そして軍の武器を革命軍に横流ししているメキシコ軍のゴメス少佐(クリス・アブラム)だ。ジャンゴはカランザの手を借りながら横流しにされる武器を餌に悪党たちの間を立ち回り、順に復讐を果たしていく。

たった二人で武器商人、メキシコ軍、ギャング団という三つの組織を壊滅させるという物語展開になるため、序盤から撃ち合いに次ぐ撃ち合いの連続。その中で、二人羽織の要領で死体を利用して撃ったり、弾丸の込め方を工夫して、弾が切れたと見せかけて撃ったりするなど数々のガンプレイがふんだんに披露される。復讐を果たしたと思ったのもつかの間、協力していた相棒のカランザも妻殺しに関係していたことが最後に明らかにされる。「アディオスアミーゴ」の声とともに憎しみの弾丸をカランザに撃ち込むジャンゴ。なかなか味のあるラストシーンなのだが、それまで和気藹々と行動をともにしていた二人だけに唐突に憎しみあう関係になるというのは無理があり、後味も悪い。ジャンゴから信用されているにもかかわらず、わざわざ自ら妻殺しを告白して殺されてしまうカランザはなんとも間抜けだ。

しかし、ステファンの作品には結構このパターンが多いのも事実、そこは目をつぶることとしよう。「風来坊(70)」を契機としてコメディがマカロニの主流となった70年代に、ストーリー展開よりも、跳んだり、転がったり、トリックを使ったりというガンアクションを楽しむことができる本作品はマカロニの原点に回帰した点で評価に値するだろう。また本作は「W DJANGO」の別題名でも知られている。