「荒野のプロファイター(66)」

RINGO,IL VOLTO DELLA VENDETTA(伊)「リンゴ、復讐の顔」、RINGO FACE OF REVENGE(英)「リンゴ、復讐の顔」劇場公開作品

カテゴリー( Anthony Steffen)

監督マリオ・カイアーノ、脚本マリオ・カイアーノ、エドワード・M・ブロチェロ、撮影ジュリオ・ドルタス、音楽フランチェスコ・デ・マージ、出演アンソニー・ステファン、エドワルド・ファハルド、フランク・ウォルフ、アルマンド・カルボ、アレッサンドラ・ニーロ、アルフォンゾ・ゴーラ

アンソニー・ステファンが日本に初お目見えした宝探し冒険活劇。隠された砂金を巡って争奪戦が展開される。砂金の隠し場所を示した地図は、メキシコ人のならず者フィデル(アルマンド・カルボ)と悪徳保安官サム・デリンジャー(アルフォンゾ・ゴーラ)の2人の背中に刺青で彫られており、2つの地図がそろってはじめて、砂金の在処が分かるようになっている。人間が地図の役割を努めているというところがみそ。

砂金を探す旅に出るのは、リンゴ(アンソニー・ステファン)、ティム(エドワルド・ファハルド)トリッキー(フランク・ウォルフ)にフィデルを加えた4人。デリンジャーに地図を見られないようにするため、地図を描き写した後にフィデルの刺青は蝋燭の炎で焼かれ、殺されたデリンジャーの刺青は、トリッキーが記憶しているという複雑な構成が物語の展開を面白くしている。途中で裏切ったり、手を組んだりしながら金の隠し場所にたどり着くが、お定まりの争奪戦となる。これまでは極悪非道の悪役が多かったエドワルド・ファハルドが、少し気の良いおやじという印象の相棒を演じているのが特徴。しかし、最後はやはり女性の色香とアルコールに惑わされて自滅してしまう。砂金の地図は、一旦トリッキーに奪われるものの実はティムが隠し持っており、死ぬ間際にリンゴに託す。リンゴは山賊の妹という理由で村人から虐げられていた娘マヌエラを連れて宝を隠した洞窟に辿り着くが、トリッキーとその手下たちに待ち伏せされて危機一髪。マヌエラの機転で逆転に成功し、手にした砂金は村人に分け与えて去っていくというラスト。結局、悪役はフランク・ウォルフがひとりで引き受けている感じだが、彼も単なる子悪党の域を脱することはできず、主人公が極悪非道の宿敵と運命の対決をする見せ場を欠いてしまったのが欠点。

中盤までは、けっこう和気あいあいと旅を続けていた4人組が結局仲間割れをしてしまう展開にも後味の悪さを感じる。また、戦う相手がデリンジャーの一味、フィデルの親父パコが率いる山賊一味、トリッキーが金で雇ったならず者と、そのつど、ころころと変わってしまうのも物語の集中力を欠く原因となっている。その代わりガンプレイに関しては、ライフルの流し撃ちや、倒れた状態からのファニングなど、ステファンマカロニらしく見せ場が豊富。中でも疾走する馬上で、手綱から手を放した状態のまま、ライフルの弾を込めながら連射するシーンをステファン自身が見事に演じている。