「嵐を呼ぶプロファイター(67)」

2020-04-15

PERCHE UCCIDI ANCORA(伊)「なぜ、再び殺すのか」、WHY KILL AGAIN(英)「なぜ、再び殺すのか」劇場公開作品

カテゴリー(Anthony Steffen)

監督 ホセ・アントニオ・デ・ラ・ローマ、脚本グレン・ビンセント・デービス、撮影ビクトリアーノ・ナタルッチ、音楽フェリチ・デ・ステファーノ、出演 アンソニー・ステファン、イブリン・スチュワート、アルド・ベルチ、ホセ・カルボ、ペドロ・サンチェス、ヒューゴ・ブランコ、スタンリー・ケント

宿敵ロペス(ホセ・カルボ)一家から全身に銃弾を浴びて殺された父の仇を討つために、軍隊を脱走したスティーブ・マクドガル(アンソニー・ステファン)は、故郷の叔父アンディ(アルマンド・グアルニエリ)と妹ジュディ(イブリン・スチュワート)の牧場にひとまず身を寄せる。そこを襲撃してきたロペス一家を撃退したスティーブは、ロペスの息子マヌエルを決闘で倒す。我が子を殺されたロペスは、怒りに燃えて、悪名高き殺し屋グリンゴ(アルド・ベルチ)を雇い入れ、逆にスティーブへの復讐を画策し始める。

スティーブに兄を殺されたグリンゴは、ジュディを誘拐して、スティーブをおびき出そうとするが、スティーブを追ってきたドリスコル中尉(ステリオ・カンデリ)率いる騎兵隊に阻まれる。物語が怪しくなってくるのはこの辺りから。役割を果たさぬことをロペスからなじられたグリンゴは、ボスであるロペスを殺害し、金を奪うとジュディを連れて逃走を企てるのだ。スティーブはジュディを救うため、グリンゴの後を追って倒すという奇妙な展開になってしまう。物語の中核となる父の復讐相手が中盤で殺されてしまい。肝心の宿敵がいなくなってしまうという脚本の欠陥は致命的だ。

しかも、ラストの対決で銃を無くし危機一髪の状況に陥ったスティーブの一発逆転劇があまりに間が抜けていて笑ってしまう。なんと人質にとられていたイブリン・スチュワートが殺し屋グリンゴの背後から石を拾って投げ付けて、決着がついてしまうのだ。情けなさもここに極まれりという感じだが、途中で戦う相手が変更されてしまう流れは、ステファンのマカロニでは、よく見られるパターン。脚本のおかしさを気にしなければ、本作品の撃ち合いシーンはステファンの独壇場。彼のマカロニらしく圧倒的な量で盛り込まれているのだ。放り投げた石が落ちて来た瞬間に抜き撃ちで勝負を決めたり、敵に向けて瓶をトスするように放り投げた瞬間に早撃ちで3人を撃ち倒したりといった決闘の方法にも目新しさがみられる見せ場が続く。

結局、ストーリーよりもガンプレイと主人公の格好良さが揃っていれば十分鑑賞に耐え得るマカロニウエスタンが出来上がってしまうのだ。なお、軍人ドリスコル中尉を演じるステリオ・カンデリは、「JOHNNY TEXAS(71)」の主演、ジェームス・ニューマンの本名である。