「続・復讐のガンマン(67)」

CORRI,UOMO,CORRI(伊)「走れ、男よ走れ!」、RUN MAN,RUN(英)「走れ、男よ走れ!」劇場未公開、DVD公開題名「続-復讐のガンマン」

カテゴリー(Tomas Milian)

監督セルジオ・ソリーマ、脚本ファブリオ・デ・アンジェリス、撮影グリエルモ・マンコーリ、音楽ブルーノ・ニコライ、出演トーマス・ミリアン、ドナルド・オブライエン、ジョン・アイアランド、リンダ・ベラス、ネロ・パゾフィーニ、ジャンニ・リッツォ、ホセ・トレス、チェロ・アロンゾ

リーバン・クリーフとの共演で話題を呼び、ミリアンの代表作の一つとして数えられる「復讐のガンマン(67)」その実質的な続編である。現在国内で発売されているDVDでも「続・復讐のガンマン」のタイトルで紹介されている。ミリアンは前作と同じくナイフの達人メキシコ人のクチーロを演じる。

立ち寄った町で流れ者として牢につながれた彼は、たまたま同じ牢に投獄されていた革命派の詩人ラミレス(ホセ・トレス)から100ドルの報酬で脱獄を手助けするように依頼される。しかし、脱獄の途中でラミレスは山賊リーザ(ネロ・パゾフィーニ)一味に殺され、クチーロは好むと好まざるとにかかわらず、ラミレスから託された謎の紙片をサンティアナ将軍(ジョン・アイアランド)に届けるためひたすらに走る、走る、そして走る。彼を追うのはリーザ率いるメキシコの山賊一味、クチーロの婚約者ドロレス(チェロ・アロ ンゾ)、金塊の横取りを狙う2人組のフランス人、そして謎の賞金稼ぎナサニエル・キャシディ(ドナルド・オブライエン)ら、ややこしい連中ばかり。紙片には革命軍の軍資金となる300万ドルもの金の隠し場所が示されていたのだ。

やっと紙片を将軍に届けたクチーロだったが、今度は、革命資金である金塊探しを依頼されることになる。貧しいコソ泥としての側面が強調されていた前作「復讐のガンマン」のクチーロに比べて本作では自らの利益をも顧みない革命に命を懸ける男として描かれているのも特徴的だ。ラスト近くで、金塊は新聞社の印刷機そのものが黄金で鋳造されていたことが明らかになる。他の作品では悪役や脇役に徹していたドナルド・オブライエンが今回は、ミリアンを助ける凄腕のガンマン、キャシディ役で登場。床をすべるようにして見せるファニングや素早い抜き打ちなど、格好良いガンプレイを随所に見せてくれる。

しかし、やはり今回の主役はミリアン。追っ手のメキシコ山賊を相手に闇にまぎれナイフの技を駆使しながら、敵を1人1人倒していく対決の場面は秀逸。ラストの決闘も前回と同じくナイフと拳銃によるハンディキャップ対決。右手で構えたナイフは牽制で、左袖口に隠し持ったナイフで勝負を決める。ドナルド・オブライエンがミリアンの引き立て役の立場を貫いたためにミリアンの個性が際立った好作品に仕上がった。

また、勝気な婚約者ドロレスもやたらとクチーロに食って掛かるものの、ここぞという処では、愛するクチーロために奮闘する可愛い女を好演している。ラストのまとめかたが今一つ尻切れトンボで消化不良なままでエンドタイトルとなるのがやや不満ではあるが、セルジオ・ソリーマ監督の作品だけあってそれでも水準を超えるマカロニウエスタンの快作だ。なんと、タイトルに流れるテーマソングをミリアン自身が歌っているのも話題のひとつだ。