マカロニウェスタン大全 「真・西部ドラゴン伝」 1974

2021-04-21

LA DOVE NON BATTE IL SOLE(伊)「光射す場所は何処に」、STRANGER AND THE GUNFIGHER(英)「よそ者と拳銃使い」、TV公開題名「真・西部ドラゴン伝」

カテゴリー(Lee Van Cleef)

監督アンソニー・ドーソン、脚本ミゲル・デ・エチャリ、撮影アレハンドロ・ウロア、音楽カルロ・サビーナ、出演リー・バン・クリーフ、ロー・リエ、フェミー・ベニッシュ、エリカ・ブランク、ジュリアン・ウガート

香港のショーブラザースとカルロ・ポンティが組んで制作したカンフーマカロニウエスタン。叔父がアメリカ西部に隠したという宝を探すため皇帝の密命を受けたワン(ロー・リエ)は西部に渡り、そこで流れ者の泥棒であるガンマンのダコタ(リー・バン・ クリーフ)に協力を依頼する。宝の分け前にあずかることを条件に手助けすることを請け負ったダコタだったが、ワンを出し抜こうとして何度も裏をかかれる。やがて、同じく宝をねらう説教者ヤンキー(ジュリアン・ウガルーテ)の一味が現れ、ダコタとワンは宝をめぐって一味と対決することになる。

ここで拍子抜けしてしまうのが、宝の手がかりが4人の女性のお尻に施された入れ墨という情けない設定。4人の女性はアメリカ人(エリカ・ブランク)、ロシア人(パティ・シェパード)、イタリア人(フェミー・ベニッシュ)、中国人(カレン・イエー)。かくしてワンとダコタの宝をめぐる冒険の旅は、文字通り女の尻を追いかける旅となるのであった。医者と偽ってお尻に針治療 を施したり、あるはずの刺青が見当たらず、当惑していると実は双子であったり、などの緩いエピソードを盛り込みながら、ラストのヤンキー一味との対決へと物語は展開していく。

本格的な合作だけに香港カンフー映画とマカロニウエスタンの魅力が程良くミックスされており、怪力インディアンとワンの格闘対決、二頭の馬の間にくくりつけた機関銃を連射しながら敵中を突破する戦法などアクションの見せ場は豊富だ。しかし、女性のお尻を追いかけるという情けない設定や、ワンの上前をはねようとするダコタの小ずるい性格設定がクリーフには全く不似合い。せっかくのクリーフ主演作品であるにもかかわらず真面目に演じている彼が気の毒になってくる。ラストで中国に渡ったダコタが見せる中国服姿は爆笑ものだ。